2007年11月13日火曜日

intervie with - 伊藤由奈

 伊藤由奈が親友のMicro(Def Tech)を迎え、初コラボレーション作品をリリース! ハワイ出身の彼女が、ハワイを愛するサーファーでもあるMicroと完成させたスペシャル・ジャワイアン・サウンド。伊藤由奈with Micro of Def Techとして世にドロップされる8枚目のシングル『Mahaloha』の誕生秘話に迫ります!


■Micro氏との出会いは、いつごろ、どんなふうだったんですか?


伊藤:仕事で一緒になったのは、2005年の紅白歌合戦。Def Techといえばハワイのイメージで、私もハワイ出身ですから、ずっと気になっていて。でも、その紅白のときには、ちゃんとごあいさつできなかったんですよ。


■それは、残念!

伊藤:実は、共通の友だちにAIちゃんがいるんですけど、ある晩AIちゃんから突然、電話がかかってきて。「由奈、何してる? 今すぐ出てきなよ」って。私はもうパジャマに着替えちゃってたし、面倒だなぁ~と思って「AIちゃん、うちくる?」「それじゃダメ」「なんで?」って聞いたら、「会いたいって言ってる人がいる」「だれ?」「Def TechのMicro」「すぐ行く!」って(笑)。不思議なんですけど、はじめましてって感じではなかったですね。


■何だか、運命的ですねぇ。

伊藤:ホント、すぐに打ち解けて。そのときはミュージシャンがたくさん集まっていたんですけど、ミュージシャンが集まると、歌うか、セッションするか、そういう感じになるんですよね。静かにしてられない(笑)。結局その日は、みんなで朝の5時までカラオケして。で、いつか一緒にやろうね、って話に自然となったんです。


■具体的にコラボで作品を作ることになった段階で、コンセプト的なものはあったんですか?

伊藤:もちろん! 話していてすぐに、ラブソングだけど、大きな愛を歌っている歌にしたいよね、っていうテーマになって。異性の間でも、彼氏、彼女という関係だけじゃなく、性別を超えた大切な友だちっていますよね。そんな存在のこと、というか。「つらいときはいつもそばにいるよ」って言えるし、言ってよ、みたいな関係かな(笑)。そんなイメージがコンセプトでした。


■詞はMicro氏と50:50で書き上げた、とのことですが。具体的にはどんな感じで進めたんですか?

伊藤:Microくんのプライベートスタジオがすごくリラックスできる空間なんですけど、そこのソファに寝転がりながら、最初は全部英語で書いて。前半を自分が書き終えたところでMicroくんに渡して、彼が後半を書いて、一緒に日本語も入れて。メールとかではなく、直接意見を交わしながら作りました。


■曲は、Def Techの作品にも参加しているギタリスト、下山亮平氏を加え3人での共作とのことですが、サウンドはハワイに縁のあるふたりらしく、ハワイアンな雰囲気が漂ってますよね。

伊藤:ジャワイアンですよね、ジャパニーズハワイアン。曲選びは、Microくんからのデモのなかに、この曲の原型(下山亮平の『Water Dance』)があったんです。聴いた瞬間、もうすぐに“これを歌いたい!”と思って。実際に歌いながらメロディーを作りました。


■ハワイにおけるハワイアンって、どのように生活にとけ込んでいるんですか?

伊藤:音楽そのものが、ハワイではなくてはならないものなんです。学校では友だちが普通にウクレレを弾いていたり、ストリートではローカルミュージシャンが普通にライブをしていたり。ハワイの音楽シーンはメインがヒップホップ、R&Bで、次がハワイアン。ロックやポップスよりもハワイではハワイアンのほうがメインストリーム。だから、まだデビューしていないすごく上手なローカルミュージシャンがたくさんいるんですよ。


■タイトルの“Mahaloha”とは?

伊藤:これはハワイ語のスラングなんです。“マハロ”は“サンキュー”、“アロハ”は“愛”。このふたつがくっついて“愛を込めてありがとう”という意味です。


■どんな場面で使うのがベスト?

伊藤:例えば手紙やメールの最後に書くとか、感謝の気持ちをたくさん、愛を込めて伝えたいときに使ってもらえたらうれしいです。


■ところで、今年の春に行ったファーストツアーは、全国5か所(大阪、福岡、名古屋、札幌、東京)、追加公演も出て合計7公演、大反響だったようですね!

伊藤:各地でみなさんが温かく、ウェルカムな空気で迎えてくださっていることがものすごくうれしくて。7公演全部で、泣いちゃった(照笑)。もう本当にみなさん、ありがとうっていう気持ちでいっぱいで。あぁ~、今思い出しても泣く~!(実際にウルウル。目頭を押さえる)


■聴きたいと思ってくれている人がいるってことは、ミュージシャンにとって“幸せ”の極みですよね。

伊藤:ホント、ファーストツアーでは、人はひとりじゃない、って実感しました。私の“歌いたい歌いたい”って気持ちを、“聴きたい聴きたい”って気持ちで受けとめてくださって、また返してくれるから、まるで大きな波が起きているようで。この感謝の気持ちは、今回の『Mahaloha』の歌詞に込めた思いですね。


■ということは、『Mahaloha』はファーストツアーがあったからこそ完成した作品?

伊藤:そうですね。この曲を単なるハッピーハッピーなパーティーソングにしたくなかったのは、“何かがあったからこそ、今は幸せだよ”っていう気持ちを伝えたかったから。私はデビューしたいっていう願望がすごく強くて、とにかく歌いたくて歌いたくて、どこでもいいからチャンスをちょうだいって思っていた時期がありました。時には、その気持ちが強すぎてうまくいかなかったり、寂しい気持ちになったり。ハワイから日本に来て、本当にデビューができて、私の声を聴いてくれた、チャンスをくれたのが日本だったんです。だからファーストツアーでは、“人はひとりじゃない”ってことを改めて実感しました。


■歌詞のなかに“ひとりじゃない”って言葉が表れている理由は、そこにあったんですね。伊藤由奈さんのその思いを知ったうえで『Mahaloha』を聴くと、さらに心に響くメッセージがあるように思います。では最後にこの夏、ハワイに遊びに行く予定がある読者に、由奈さんとっておきのハワイのおすすめスポットを教えてください!

伊藤:自然に関しては、ノースショアのほうとか、マカプー。やっぱり田舎のほうが絶対にいいですよ。ショッピングだったら、アラモアナショッピングセンターもいいけど、夏用にリーズナブルにいろんなトップスがほしい人は、アラモアナSCの反対側、ケンタッキーフライドチキンの隣にある “Everblue”というお店がオススメ。私もこの前ミュージックビデオの撮影でハワイに行ったとき、そこでたくさん買っちゃいました。


■ちなみに、由奈さんの今夏のご予定は?

伊藤:どこかのイベントで歌っているはずです! あとオフィシャルサイトではブログも頑張っているので、ぜひのぞいてみてください!